三浦半島の海蝕洞穴

シリーズ「遺跡を学ぶ」で来年3月に刊行を予定している、三浦半島の海食洞穴を見学に、ハイキングコースにもなっている半島最南端の毘沙門海岸に行ってきた。

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ここの海崖に開いた毘沙門洞穴は、弥生時代に、前面に広がる海で魚や貝を獲る基地にしたところで、銛やアワビ起こしの道具、また貝の装飾品を製作した痕跡が出土している。

実際に現地に行ってみると、やはり資料では実感できないことがある。
その一つは、三浦半島の海岸の地層は、粘土質の軟らかい層と凝灰岩の硬い層から成り立っていて、軟らかい層が波の浸食で削り取られることから洞穴ができあがってゆくのだが、実際に現地に行ってみると、この軟らかい層が本当に軟らかいのである。破片を手に取って握ると崩すことができるほどだ。海岸では浸食が今もどんどん進んでいるのである。

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もう一つは、洞穴の前に豊かな漁場が広がっているとはいえ、また隆起によって洞穴は海岸から数メートル上で波をかぶる恐れはないとはいえ、外洋に向いた洞穴は風が吹きつけ、うねりはじける波の音がして、厳しい環境と感じた。ここを根城に海に出漁した弥生時代の人びとの自然に向き合う勇敢さ、技術の確かさを感じたのである。

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